【タミヤ 35376】 アメリカ駆逐戦車 M18 ヘルキャット

【タミヤ 35376】 アメリカ駆逐戦車 M18 ヘルキャット

M18 ヘルキャットは、M1A1 76mm戦車砲とM2 12.7mm 重機関銃を装備し、最高時速80.5kmと非常に快速なアメリカ軍の駆逐戦車です。砲塔は全周回転式でオープントップです。1943年7月~1944年10月にかけて2,507両が生産され、イタリア戦線やノルマンディ上陸以降の西部戦線、また太平洋戦線のフィリピンや沖縄などで活躍しました。ヨーロッパ戦線で、アメリカ陸軍では最も優秀なキルレシオ2.3:1を誇ったそうです。

キットは2022年1月発売。3Dスキャン技術によって縫い目を再現した防盾のキャンバスカバー、オープントップのために見えてくる車内装備品をできるだけ個別パーツ化し、床面パターンなどをリアルに再現しています。履帯は部分一体型。タミヤらしい組みやすさはそのままに、ディテールにもこだわった仕上がりになっています。

履帯、転輪のランナー。部分一体式です。
砲塔部とフィギュアのランナー。
ボディ上部とOVMのランナー。
ボディと車内のランナー。車内床面の再現度が高く、見ごたえがあります。
ボディ下部のランナー。
弾薬箱・銃・クリアーパーツのランナーと、ワイヤーロープ用の紐。
デカールはイタリア戦線の、第805戦車駆逐大隊C中隊(黄色のマーク)と、第805戦車駆逐大隊B中隊(白いマークと黒豹のイラスト)が用意されています。
車内です。床面がリアルに表現されています。手前はトランスミッション・差動装置が格納されているスペースで、エンジンはキットでは省略されています。
砲とキャンバスカバー。砲はスペース確保のために、軸に45度傾いた状態で付けられています。興味深い構造です。また、キャンバスカバーに入っている線はパーティングラインではなく、縫い目表現で、製品段階で初めから付けられているものです。
塗装前の状態です。
砲塔は素組みでも満足できる状態になります。
実車では車体前面のパネルを開けると変速機が引き出せる仕組みになっています。内部に引き出し用のレールがあったそうです。
塗り分けてデカールを貼り、上方から撮影。砲塔内の密度が濃くて楽しいキットです。曲面や段差部分に貼る箇所が多いので、光沢クリアーを吹いてしっかり密着させることが大切です。デカール貼付後、軽くスミ入れを行っています。
オレンジのデカールに描かれているのは黒豹で、対戦車車両だけに戦車を嚙み砕いている様子が描かれています。色合いとして目立つ黄色マークのC中隊にするか迷いましたが、黒豹イラストがあるB中隊を選んで良かったと思っています。
この角度で少し見えるのですが、起動輪・誘導輪には側面に穴が表現されています。一方、この箇所はパーティングラインが目立つので、処理してあげる必要があります(といっても組んでしまえばあまり見えませんが・・・)。また、ほとんど見えませんが中央のライトのみ、真鍮線でコードを追加しています。
大変組みやすくて完成度も高く、良いキットです。フィギュアの双眼鏡には紐を付け、説明書に付いていた地図をコピーして持たせました。キット付属のフィギュアは写真の1体のみですが、乗員5名の車両であり、砲塔部に見えるように1~2体フィギュアを乗せてみたくなりますね。

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